column


【第128回/血圧165】

先日の検診で頂いた数値です。
美人の看護師さんが、「もう一度計ってみましょうか」と優しく微笑みます。
こちらも負けずに「お願いしマスッ」と元気に答えます。

再計測を数回やった後、「少し落ち着いてからやり直しましょう」と、慰めにもならない言葉を掛けられます。
そもそも、こちらは最初から落ち着いているつもりなのですが、相手に非がある訳ではないので、再び「はいッ」と、今度は作り笑いで乗り切ります。
最終的に153まで持ち直して「お許し」を頂きました。

ここ数年、高めという自覚はありましたが、何か自覚症状が出ている訳ではありません。
以来半月ほど経過しましたが、明らかに変化したのは塩分摂取。

納豆、目玉焼きは、醤油ゼロ。
おつまみの定番ポテチは断念して、無塩ナッツに移行。
大好きなラーメンスープは、麺を食べた日とは別の日に、薄めてからすすります。
食品の成分表示を、生まれて初めて見るようになりました。
そして、コロナ自粛で外食が減っている社会情勢は、自分に風が吹いている…と前向きに考えます。

来月いよいよ還暦ですが、まだまだやりたいことは山積み。
50代の10年間には6回手術を経験し、片耳の聴力も失いました。
それでも音楽活動が継続出来ていることに、心から幸せを感じます。

今年の正月、故・林光さんの「ヒカル忌」にウェブ参加する機会に恵まれました。
私が30年間追いかけている「こんにゃく座」では、林光さんの残してくれた日本語オペラを今でも上演し続けています。
その席で、今の座長・萩京子さんから「光さんの全盛期は50~60代」というお言葉がありました。

私は正に今、その真っただ中。
う~ん、ポテトチップくらい、喜んで我慢しなくては…。

= 2021/02/19 杜哲也 =



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