column


【第33回/データ喪失の記】

ヤッテしまいました。
USBメモリーが、認識しなくなったのです。

数本使っている中で、最も頻繁に使っていたものでした。
仕事の原稿、事務所の資料、教室のデータ、ホームページ用のファイル、などなど、私にとって極めて大切な内容が瞬時にして失われました。
更にマズイことに、そのUSBメモリーに果たして何が入っていたのか、正確には把握していません。
影響は、これからジワジワと出てきそうな気配です。

あまりの呆気なさにしばらく茫然とした後、周囲を眺めます。
そこには、全く普段通りの日常風景があります。
自分の大切にしているものが、世間では特に必要とされていない…という現実を突き付けられているようでした。
う~ん、確かに私はちっぽけな存在ではありますが、、、。

考えてみると、自分にとっての一大事が世間的にも一大事である…ということは、あまり多くない気がしてきました。
特に芸術活動には、周囲の人たちからすると「自己満足」としか呼べないようなものが沢山あります。
しかし、本人にとっては何よりも大切なのです。
…そうでした。
ある意味、私はこの心理状態に「慣れている」。

未だに音符を手で書いていることが幸いして、譜面データが失われなかったのは不幸中の幸いです。
そもそも、USBメモリーに入ってしまうような代物で、本当に大切なものなんてアルハズないッ…と幾分開き直り。

その上で、敢えて書きマス。
…皆さん、バックアップはマメに取りまショウ。

2013/05/01 杜哲也

《homeに戻る》