column
【第124回/短編映画を作りました】
音楽家の活動は、そのほとんどが生演奏かレコーディングです。
勿論、私も例外ではありません。
そんな私が、初めて映画制作を体験しました。
「映画音楽だってレコーディングの一種でしょ…」と言われれば、それは確かにそうなのですが、自分が制作側のリーダー役となり、その映画の中で音楽も担当する…というのが「初めて」なのです。
ゴーサインが出てからここまでの3ヶ月あまり、私の頭の中はこの映画のことで正に埋め尽くされていました。
お陰様で今月末から、YouTubeにて公開です。(→
チラシ)
コロナ騒動は、全く思いもよらない経験をさせてくれます。
そもそも作曲やピアノという表現手段は、独りでやる作業が多く、協調性に欠ける私のような人種が沢山います。
私自身はそのことが恥ずかしくてたまらないのですが、音楽の世界にはその排他性をむしろ尊重するような空気感があり、どうも馴染めません。
初めて取り組む映画制作では、方角の分からない密林を歩かされるような感覚になります。
もし、経験豊かな人がこの制作過程を見ていたら、危なっかしくて仕方ないものだったと思います。
実際に私の失敗は少なからずありましたが、本当に良き仲間たちによって支えられ、何とか目的地に辿り着きました。
ありきたりな言葉ですが、正に今、そう感じています。
私はピアノも弾きますが、小さな会社の事業主でもあります。
曲も作りますが、平凡な家庭も作っています。
社会に対しては不満もありますが、自由に表現活動が出来ることに対しては大いに感謝しています。
何故なら、それらをやり続けることがどれだけ大変で価値のあることなのか、日々思い知らされているからでもあります。
= 2020/10/22 杜哲也 =
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