column
【第129回/公からの支援】
コロナの影響が直接出始めてから、一年余りが経過しました。
この間に私が手にした緊急の支援金は、1000万円を大きく上回ります。
確定申告の時期を迎えた今、所謂「自分で稼いだ」とは言えないお金を、一年間でこんなに手にしたことは改めて驚きです。
公的な助成金に加えて、普段なら相手にしてくれない金融機関からの「緊急手のひら反し」による融資が相当量含まれています。
でも、彼らが無利息無担保で貸付出来るのは、勿論、行政が背後から支えているからです。
これらの税金は、コロナがなければ果たしてどこに使う予定のお金だったのかなぁ…などと考えます。
(…その方たちに申し訳ない気持ちです。)
緊急予算を組む指導者たちに対しては、それが彼らの仕事…と言ってしまえばそれまでですが、この1年に限って言えば大変感謝しています。
是非とも大切に使わせて頂き、音楽で社会がもっともっと元気になるよう、残りの人生もフル稼働させる決意です。
(…普段、悪口書いてすみまセン。)
むしろ、こんな時に腹立たしいのは一部の音楽家たちです。
ボケ~っとダンマリを決め込んで、自分たちの手にするギャラがどうやって捻出されているのか…なんて完全に他人事。
個人的には、今、能動的なアクションを起こさないことは、道端で苦しそうにうずくまっているご老人に対し、知らん顔で通り過ぎているのに等しい行為だと考えます。
更に頭に来るのは、彼ら彼女らの音楽能力が、実に優れているケースが多いこと。
(…う~ん、この辺りが何ともムズカシイ。)
そんな現実と向き合いながら、今日も明日も「自己の資質」と格闘する日々です。
税務署には、例年と大きく異なる申告書を持っていくことになりそうです。
= 2021/03/05 杜哲也 =
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