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【第44回/週刊誌の楽しみ】

今月は、個人的な事情から、週刊誌を読む機会に恵まれた1ヶ月でした。

サブカルチャーというものに人間の力の源を感じる私にとって、雑誌文化は憧れの存在です。
社会に伝えたいッ…というものの中には、日本経済新聞やワシントン・ポストには掲載出来なくても、東京スポーツや週刊文春ならOK…というものがあるのです。
勿論そこには、識者の語るような「真実」はありません。
その代わり、読者から取捨選択される「真実」があります。
つまり我々は、無意識のうち「選ぶこと」を楽しんでいます。

今月の各誌には、特に目新しいスクープ記事もなかったためか、それぞれの雑誌が抱える「連載ページ」に目が行きました。
そんな中から、皆さんに幾つかご紹介します。

◆週刊ポスト/春日太一「役者は言葉でできている」
個性的な役者さんを毎週一人取り上げて紹介するページ。
その役者さんの「良い所」を実に好意的に書いてくださって、芝居への愛が感じられます。

◆週刊現代/大橋巨泉「今週の遺言」
巨泉さんの楽しいTV番組で育った世代としては、一言一言に重みを持って読ませて頂いてます。
最近はご自身の健康がやや気掛かり…。

◆アエラ/「はたらく夫婦カンケイ」
同趣旨の週刊新潮「結婚」も良いのですが、こちらはご夫婦本人たちの言葉で構成されています。
大きなカラー写真があるのも魅力的。

◆週刊朝日/弘兼憲史「パパは牛乳屋」
ご存知ない方のために書きますと、タイトルを声に出して読むと「パプアニューギニア」と聞こえるのです。
人生、深く考えてはいけません。

◆週刊文春/近田春夫「考えるヒット」
これをご紹介するのは、高校のバンド仲間が卒業後ビブラトーンズに入ったこととは関係ありません。
日本の商業音楽をここまで語れる人はなかなかいない、と思っています。

これら以外にも、落合恵子、藤原正彦、嵐山光三郎、林真理子、阿川佐和子、水道橋博士、宮崎哲弥…などなど、いつも楽しいページを作ってくれる人たちが沢山います。
毎週毎週、本当に有難うございます~。

2014/04/18 杜哲也

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