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【第84回/朗読と音楽の空間・そらのおと】

来月、武蔵境駅前の小さなホールで朗読と音楽のコラボレーションライブを開催します。
「そらのおと」は、私がここ数年最も力を入れている活動です。

私にとっての音楽というものは、いつも何かに寄り添いつつ成立していました。
つまり、音楽は「それだけ」で存在するのではなく、何か主体となる別なものがあって、それを引き立たせるために存在する…という考え方です。

クラシック音楽にも、絶対音楽と標題音楽という言葉があります。
それに近いことを考えているのかもしれませんが、私はそんな高級な話をしているつもりはありません。

例えば、人の営む儀式には、古来必ず音楽がありました。
テレビ番組でも、オープニングとエンディングには必ず音楽が流れます。
そんな、他愛ないことの中に真実がある気がするのです。

例えば、BGMのかかっていない飲み屋さんなんてありません。
初対面の人とでも、好きなアーティストの話が出れば途端に話は弾みます。
そんなところにこそ、音楽の存在意義はありそうな気がするのです。

つまり大切なのは順番で、音楽は常に二番手三番手。
これは、音楽を蔑ろにしているのではなく、逆に大切にしている証なのです。

朗読というジャンルは、まだまだ発展途上でしょう。
そこに音楽がコラボする空間には、無限の可能性を感じます。
9月22日(金)、皆様のご来場、心よりお待ち申し上げます。

→2017/08/06 杜哲也


どうぞチラシをご覧ください。→おもてうら


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