column


第182回/音楽を語るYouTube

音楽は、聴いたり演奏したりすると同時に、大いに語られるべき存在です。
今月は、音楽を語るYouTube Channelをみっつ取り上げて、語ってみます。

ひとつめは、「音楽に寄せて」。
チャンネル登録者数、12万人。
扱っているジャンルはクラシック。
車田和寿さんという声楽家が、落ち着いた語り口で進行させています。
見終わると、自分にも教養が付いたような幸福感があり、ハイソな空気を味わうことが出来ます。

ふたつめは、「天才ピアニストゆうこりん」。
チャンネル登録者数、5万人。
扱っているジャンルはジャズ。
語っているのは「ゆうこりん」さんという、自称「天才ジャズピアニスト」。
鋭い舌鋒で弛んだジャズシーンに活を入れ、実演を交えながら進められる内容は説得力十分です。

みっつめは、「みのミュージック」。
チャンネル登録者数、50万人。
みのさんは、「ミノタウロス」という名義で音楽活動もされており、ロックを中心にファンクやブルースなども扱っています。
先月のアップロードでは、Spotifyで月間150万再生を達成した「The Velvet Sundown」という、実在しないAIバンドを語っていました。

三者の視点には、車田さんが知識や教養、ゆうこりんは反発や対抗心、みのさんからは時代性や大衆性、と言ったものを感じます。
そして、三者に共通するのは、その個性的な語り口。
手書きの文字が人柄を表すように、話し方というのは、その人が大切にしているものをとても良く表していて興味深いです。
何と言っても、話し言葉は音楽の第一歩ですから…。

お時間よろしい時に、是非どうぞ~。

= 2025/08/05 杜哲也 =

this page in English
column page top
website top